【本文】

  1. トップ
  2. コラム
  3. 花紀行
  4. 名古屋市南区「大江川緑地」のヒガンバナ

コラム 花紀行

名古屋市南区「大江川緑地」のヒガンバナ

名古屋市南区「大江川緑地」のヒガンバナ

快適な気候となり、
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉を実感する日々。

この時期に見ごろを迎える花といえば、
ヒガンバナです。

近場で、じっくりとヒガンバナを楽しめる場所を求めて、
名古屋市南区の大江川緑地へ行ってまいりました。

同園は、長さ(東西)約1.8km、幅(南北)平均70mという
非常に細長い公園です。

↑園内にあった案内図。
 かすれてしまって文字は読みづらいですが、
 緑色に塗られた図で、細長い形状がよくわかります。

大部分のヒガンバナが、
園内の西側約3分の1の北側の散策路に固まって植わっているため、
(※東端の池の近くにも、若干あり)
公園の西端に近い「港東橋」近くの北側入り口から入って、
散策路を東へ向かって歩いていきます。

↑早速、きれいに咲いているヒガンバナを見つけました。

重なって咲いているところは、にぎやかに見えるのですが、
一つずつの個体では、印象が違って見えるものもあります。

よく見てみると、
花茎の頂に放射状に付いている花の数に、
ばらつきがあることに気が付きました。

↑花が4つのもの。
 こぢんまりとした感じ。

↑花が5つのもの。
 ちょっと、さみしげです。

↑花が6つのもの。
 ヒガンバナっぽい感じ。

↑花が7つ付いたもの。
 花の色も明るく、華やかですね。

↑濃い色の花も。

↑終わりかけの花。
 花びらもやせてしまって、線香花火みたい。

すでにしぼんでしまっている花もたくさんありましたが、
これから咲こうとしているつぼみもあちらこちらで
にょきにょきと顔を出していました。

こちらのヒガンバナは短期間にワーッと咲いて終わってしまうのではなく、
入れ替わり立ち替わり咲いて、長く花が楽しめるようです。

↑球根から、にょきにょきと顔を出しているつぼみたち。

↑茎が伸びきったら、開花の準備が整った証拠。

↑ガクが開いて、一つひとつの花が広がります。

↑徐々に花が開いているところ。

↑全開になると、こんな感じ。
 オシベとメシベを懸命に伸ばしている感じが、健気でさえあります。

↑花が終わると…

↑実のようなものができていました。

しかし、ほとんどのヒガンバナは三倍体であるため、
実が熟すことは無いそうです(鱗茎で増える多年草)。

これだけ楽しませてもらった同園のヒガンバナについて、
管理している名古屋市南土木事務所に尋ねてみたのですが、
いつごろから、どれぐらい植えられているのかなど、
記録にも残っておらず、一切関知していないそうです。

ちょっと残念というか、もったいない気がします。

↑園内の様子。

細長いとはいえ、
約12ヘクタールもある同園には、7万5千本以上の樹木が植えられ、
深い森に入り込んだような錯覚を覚えます。

ほぼ直線の長?い散策路の途中には、
水路や池、遊具広場もあり、歩いていても飽きることがありません。

木漏れ日の中、
虫の声や、ドングリが落ちる音を聞きながらの
ウォーキングはとっても心地の良く、
ヒガンバナが咲いているエリアだけを散策する予定が、
いつの間にか端から端まで歩いてしまっていました。

取材日:2015年9月12日

DATA

大江川緑地

愛知県名古屋市南区元塩町6丁目~宝生町3丁目
TEL:052-612-3211(名古屋市南土木事務所)
※ヒガンバナについては関知していないそうです。

交通アクセス

○公共交通機関
名鉄常滑線「大同町駅」から北東へ徒歩約10分
または、市バス「港東橋」停から南へ徒歩約5分。
○車
駐車場はありません。

取材担当プロフィール

まころーど
名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。