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コラム 花紀行

名古屋市「笠寺公園」のウメ

名古屋市「笠寺公園」のウメ

暖かい日が多い中にも、時折寒波がやって来たりして、
気温の変化が大きなこの冬。

花たちもさぞ戸惑っていることでしょう。

そんな中、名古屋市南区にある「笠寺公園」へ、
ウメの花を見に行って来ました。

↑園内マップ。

「笠寺台地」と呼ばれる高台にある笠寺公園。

公園のほぼ全体が、
弥生時代~古墳時代の集落跡が残る「見晴台(みはらしだい)遺跡」となっていて、
中央に、「名古屋市見晴台考古資料館」があります。

笠寺公園の梅は100本余りあるそうで、
梅林は、資料館の南側の2カ所で見られます。
(ほかに、公園入り口と資料館の入り口にウメの木が数本あります)

↑西に笠寺観音を望む梅林。

案内板によると、鎌倉時代~室町時代は、
笠寺公園一帯も笠寺観音の寺地だったそうですよ。

↑白梅や紅梅が咲き誇る梅林。

↑ガクが赤く、花粉の色が黄色の白梅。
 品種名の名札がないため、品種は分かりません。

↑同じくガクが赤く、花粉の色がほぼ白色の白梅。

↑こちらは、ガクが黄緑で、花粉の色が黄色の白梅。

品種名が分からなくても、花をよく観察してみると、
いろいろな発見があって、それはそれで楽しいものです。

↑きれいなピンク色した紅梅。
 花粉の黄色が鮮やかです。

↑深紅の紅梅。
 空とのコントラストがきれいです。

↑こちらは、枝垂れ紅梅。
 雄しべがとっても長いですね。

↑梅林の脇にある坂道を下って、もう一つの梅林へ。

↑坂道を下ったところにある、こぢんまりとした梅林。
 向こう側には子供用の遊具も見えます。

いくつかの木には、品種名の札が付けてあります。

↑鶯宿(オウシュク)。
 薄桃色のかわいらしい花。
 ウグイスの緑色に似合いそう。

↑白加賀。
 白梅としてよく植えられている品種ですね。

↑青軸(アオジク)。
 細枝の色が緑色をしています。

ここまでは、ほかの梅園でもよく見られる品種ですが、
今回ビックリしたのが、こちら。

↑思いのまま(別名・輪違い)。

実は私、ウメの「思いのまま」が咲いているところを初めて見ました。
株数を数えたところ、5本もあって、
白とピンクで、花びらごと、花ごと、枝ごとに、
いろいろな咲き分け方を見せてくれています。

とってもきれいで、生命の神秘に感動しました。

枝ごとに咲き分けている部分なんかは、花餅のようにも見えますね。

↑園内を巡る散策路沿いには、菜の花の花壇や、
 再現された竪穴式住居を観察できる「住居跡観察舎」、
 太平洋戦争中に使われた高射砲の砲台跡などがあり、
 楽しく散策することができました。

周辺にさえぎる物がないため、
「見晴台遺跡」の文字通り、見晴らしが良く気持ちのいいところです。

ただし、春先にかけては風が強い日が多いため、
しっかり防寒をしてお出かけになることをお薦めします。

取材日:2016年2月20日

DATA

笠寺公園

名古屋市南区見晴町47
入園無料。

名古屋市見晴台考古資料館

月曜・第4火曜定休、9時15分~17時開館、入館無料
TEL:052-823-3200

交通アクセス

○公共交通機関
 名鉄本線「本笠寺駅」から、東へ徒歩約10分。
○車
 名古屋高速(3号大高線)・笠寺ICから北東へ約2.2キロ。
 ◎無料駐車場有り(名古屋市見晴台考古資料館)。

取材担当プロフィール

まころーど
名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。