「暑い」という言葉がぴったり来る今日この頃。
気品のある美しい花を見て、
すっきりさわやかな気分に浸りたいと、
愛知県知多市にある「旭公園」の
シャクヤク園へ行って来ました。
中国原産とされ、
その根が漢方薬にも使われるシャクヤクは、
ギリシャ神話でも、
出産の女神の陣痛を和らげる薬として登場しています。
洋の東西を問わず、薬として重宝されてきた上に、
その花の美しさで人を魅了する…。
まさに「才色兼備」の花です。
↑旭公園の案内図。
同公園は知多市の南部にある拠点公園で、
総面積は16.4ヘクタールもあります。
管理事務所の方によると、
今年は、シャクヤクの咲きはじめが
例年より1週間ほど早かったそうで、
そろそろ盛りが終わるとのこと。
「でも、まだつぼみもあるし…。きれいですよ」
という言葉に励まされ、
公園の南端にあるシャクヤク園へ。
管理事務所のある公園北端から
5分ほど歩きましたが、
散策路沿いの緑や木陰が心地よく、
ちっとも苦になりません。
↑「シャクナゲ畑まで350M」の案内表示。
こういう案内は、うれしいですね。
↑1つ目のシャクヤク畑(?)に着きました。
シャクヤクの花壇は、園内に2カ所あって、
ここには120株ほど植わっているそう。
赤もあるけど、つぼみも含めて白い花が多いようです。
↑もう1つの花壇は、菖蒲園を挟んで、南東側の斜面上。
アジサイの群生の上に、シャクヤクの点描が見えます。
↑斜面を上ると、
アジサイとシャクヤクに彩られた“花の道”が。
↑かわいらしいピンクのシャクナゲ。
可憐で、気品があります。
↑濃いピンク(赤)の花たち。
330株ほど植わっているというこちらの花壇は、
赤系の花が多いようです。
管理事務所の方のお話では、
園内のシャクヤクの品種は分からないとのことでしたが、
よく見てみると、色だけでなく、花の形容にもそれぞれ違いがあります。
農林水産省の「植物種類別審査基準」の
シャクヤクの「花の形」と照らし合わせて、
推察してみました。
↑こちらは、恐らく「一重咲き」でしょう。
↑これは「バラ咲き」かな。
↑たぶん「冠咲き」。
白地にわずかな絞りが入っています。
↑こちらは「手まり咲き」と思われます。
ほんのりと色づいた桃色が優美ですね。
↑これは「翁(おきな)咲き」でしょう。
オシベが、ひげのように細長く花弁化しています。
↑こちらは「半八重咲き」だと思います。
非常にあでやかで、ボタンぽいですね。
シャクヤクはボタン科の多年草で、
木本性をボタン、草本性をシャクヤクとするというくらい、
花はよく似ています。
「花の王」といわれるボタンに対し、
王に次ぐ「花の宰相」と位置づけられているのも
うなずけます。
↑斜面上から見た
シャクナゲの花壇。
↑まだまだ、つぼみもちらほら。
全体としては、盛りが過ぎた感が否めませんが、
つぼみから咲きかけ、満開、終わった花まで、
花の全ての形態が見られて、個人的には大変満足しました。
また
広い園内にはベンチや木陰も多いため居心地が良く、
のんびりと写生やピクニックを楽しむ
家族連れやグループもいらっしゃって、
ほほえましかったです。
とてもさわやかで、穏やかな気分になって、公園を後にしました。
取材日:2016年5月21日
旭公園
愛知県知多市金沢字石根1番地
公園管理事務所
TEL:0569-43-2980
交通アクセス
○公共交通機関
名鉄常滑線「新舞子」駅から知多バス日長団地線に乗って「旭公園前」下車。
○車
国道155・247号(西知多産業道路)の「新舞子南西田」交差点を東へ約2キロ。
◎無料駐車場有り。
- まころーど
- 名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。