あちこちで「今年は花の開花が早い」と耳にします。
平年なら、
4月中旬~下旬に開花するツツジやハナミズキなどの街路樹も、
場所によっては、すでに見ごろを迎えているところを見かけるほどです。
「この調子なら、もうボタンも咲いてるかも」と調べてみたら、
三重県桑名市の「長島水辺のやすらぎパーク」内にある牡丹園で
すでに見ごろを迎えつつあると聞き、早速出かけてきました。
↑国道1号線沿いの「長島橋」交差点にある看板。
すぐ近くに、コミュニティバスのバス停(又木茶屋)と、
「長島水辺のやすらぎパーク」の駐車場があります。
↑「長島橋」からは、長島川沿いに整備された遊歩道を
南に向かって歩いて行きます。
↑5分も歩かないうちに
「長島水辺のやすらぎパーク」に着きました。
↑「長島水辺のやすらぎパーク」は、
親水広場と旧久我屋敷から構成されており、
水辺エリアと旧久我屋敷に挟まれた広場に、
牡丹園はあります。
旧久我屋敷は、
かつて長島藩の重職にあった久我家によって、
明治12年(1879)に建てられた家屋。
時代を経て、空き家となっていたところを
平成15年(2003)に旧長島町が譲り受け、
原型をとどめたまま、休憩施設として改装しました。
今では、
明治の生活様式を知る上で貴重な建物として、
また、周辺散策の際の休憩所として、
多くの人々に利用されています。
↑牡丹園から旧久我屋敷の方を見たところ。
17品種約240株のボタンは、
赤や紫、様々な濃淡のピンクなど、色鮮やか。
この日は三分咲きということでしたが、
一つひとつの花が大きいからか、
もっと咲いている印象でした。
↑淡いピンク色の抱え咲き。
陰影のグラデーションに見とれてしまいます。
↑ちょっと濃いめのピンク色の半抱え咲き。
花びらのふちの切れ込み(ギザギザ)が細かくて、
角度によってはカーネーションのようにも見えます。
↑濃いピンクの獅子咲き。
花びらの枚数も多く、とっても豪華に見えます。
↑ピンク地に白の絞りが入った半抱え咲き。
飴細工のようで、思わず食べてしまいたくなるような美しさです。
↑紫色の盛り上げ咲き。
茎には「紫雲殿」という札が付いていました。
↑真っ赤な大輪の抱え咲き。
屏風やふすま絵にでもなりそうな、
「イメージ通り」のボタンです。
このように見ていると、
結構満開に近いんじゃないかと思ってしまいますが、
咲いているのは早咲きの品種が多く、
まだつぼみばかりのエリアもあったりします。
↑色とりどりのつぼみたち。
美しく咲いていく過程を思い浮かべながら
開きかけた花たちの表情を見るのは、
本当にワクワクします。
↑牡丹園の中には小川が流れています。
ミニ水車もあって、いい雰囲気。
あずまやのほか、ベンチも点在し、のんびりできます。
スタッフの方のお話では、
今年のボタンの開花は例年より5日ほど早く、
当初は4月21日からと予定されていた「ぼたんまつり」を
5日繰り上げて、16日からに変更したそうです。
↑奥には、藤棚も。
↑花房がずいぶん長くなって、色づき始めていました。
甘い香りに揺れる紫のカーテンがかかるのも、
もうすぐです。
ボタンを堪能したら、旧久我屋敷で休憩。
内部まで、自由に見学できます。
↑旧久我屋敷の門。
趣がありますね。
↑旧久我屋敷の様子。
(左上から時計回りに)
・手入れの行き届いた庭
・庭の景色を切り取るようにデザインされたガラス窓
・2階へ上るための階段だんす(2階に上れます)
・かまど
↑庭の花たち。
(左上から時計回りに)
・紅白のツツジ
・ドウダンツツジ
・キリシマツツジ
・ハナニラ
丁寧に作り込まれ、手入れの行き届いたお屋敷は、
まるでドラマのセットのようでもあり、
どこか懐かしくもあり。
四季を楽しみ、日々を丁寧に暮らしていた
古き良き日本人の生活の有り様を伝えてくれます。
「長島水辺のやすらぎパーク」には、
ほかにもシャクヤクやアジサイが植栽されており、
6月上旬ごろまで、様々な花が楽しめるそうです。
取材日:2018年4月14日
長島水辺のやすらぎパーク
三重県桑名市長島町又木117-3
TEL:0592-42-4545
※入園無料
※旧久我屋敷と事務所は午前9時~午後4時開館。
毎週月曜(祝日の場合はその翌日)と木曜(同左)、年末年始は休館。
※「ぼたんまつり」は、平成30年4月16日(月)~5月3日(木・祝)。
期間中は無休。押し寿司やぼた餅、地元農産物の販売等があります。
◎4月22日(日)~29日(日・祝)は、「長島川舟めぐり」(大人500円、中学生以下250円)を開催。
交通アクセス
○公共交通機関
近鉄長島駅前からコミュニティバスに乗り「又木茶屋」下車、長島川沿いに南へ徒歩約5分。
○車
東名阪自動車道・長島ICから南西へ約2km(県道7号、国道1号経由)。
※国道1号沿い(「長島橋」交差点の南東)に無料駐車場有り。
- まころーど
- 名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。