湿気の多い梅雨の時期に
生き生きと花開くアジサイは、
ふさぎがちな気分を明るくしてくれますね。
境内でアジサイを観賞できる寺院を
「あじさい寺」と呼び、
全国各地に数多く点在しています。
今回は、
愛知県丹羽郡扶桑町にある「あじさい寺」
安穏寺を訪ねました。
↑参道の入り口には「正眼山安穏禅寺」と彫られた石柱があり、
アジサイが出迎えてくれます。
「禅寺」という表記でわかるように、
安穏寺は、曹洞宗のお寺です。
↑アジサイに囲まれた鐘楼。
↑竹林をバックに咲くアジサイも、
風情があっていいですね。
安穏寺のアジサイは、
住職(第18世)の安達秀賢さんが
50年ほど前から少しずつ増やしたもので、
現在、約140種1500株ほどにまでなっているそうです。
アジサイを育て続けて来た理由を
「怖いニュースが多い世の中ですが、
お参りにみえた人がアジサイを見て、
少しでも楽しい気分になってもらえれば」
と話す安達住職。
数が多くなってきたため、結構手入れが大変だそうで、
これ以上増やすことはないでしょうとのことでした。
境内には、
大人の背丈を超えるほど大きく育ったアジサイも多く、
見応え十分です。
今年は、
例年より10日ほど咲き始めるのが早かったそうで、
境内のアジサイたちはすでに見ごろを迎えています。
↑青紫のガクアジサイ。
色鮮やかな周囲の装飾花に、
真ん中の両性花も満開で、華やかです。
↑ガクアジサイの園芸品種「スミダノハナビ」。
隅田川の花火になぞらえて付けられた名前で、
パチパチと星が弾けるように花が広がっています。
↑八重咲きのガクアジサイ。
薄い紫色が上品で、お姫様の冠のようにも見えます。
↑こちらも八重咲きのガクアジサイ。
黄緑から白、薄桃色のグラデーションが清楚。
↑ピンク色のガクアジサイ。
伸び伸びとした雰囲気が、見ていて気持ちいいですね。
装飾花のピンク色に、両性花の紫色がよく合います。
↑濃いピンク色のガクアジサイ。
鮮やかな色に、目を奪われます。
↑優しいピンク色の手まり咲き。
一つひとつの花は小さいけど、
八重咲きなのでボリュームがあります。
↑濃い紫色の手まり咲き。
一つひとつの花が大きいので、ダイナミックな感じ。
↑真っ青な手まり咲き。
花びらが薄そうで、ふんわりとした雰囲気。
↑覆輪が入った青紫色の手まり咲き。
白い縁取りがおしゃれですね。
↑白いアジサイも。
↑円すい状に花房が伸びるカシワバアジサイ。
八重咲きで、少し黄緑色がかっているから、
これは「スノーフレーク」という品種かな。
↑白い手まり咲きの「アナベル」。
ふんわりと大きな球状に育った花房は
結構迫力があります。
↑ウズアジサイ4色。
内側にころんと丸まった花びらがかわいらしい。
本堂周辺には、
アジサイ以外にも季節の花がたくさん咲いています。
↑左上から時計回りに、
ウケザキオオヤマレンゲ、
ネムノキ、
ユリ、
ハナショウブ。
ほかに、
ナンテンやノウゼンカズラ、ニシキウツギなどの花も見られて、
とっても豊かな気分になれました。
まだ咲いてはいませんでしたが、
スイレンやハスの鉢も置いてあったので、
遅咲きのアジサイと合わせて、
これから夏に向けての楽しみもあります。
花好きの参拝客がちらほらと訪れて、
穏やかに散策している様子がほほえましい「あじさい寺」。
派手さはありませんが、
じっくりと花や自分と向き合える
素敵な時間が過ごせる場所だと思いました。
取材日:2018年6月8日
安穏寺
愛知県丹羽郡扶桑町大字高雄字中郷335
TEL:0587-93-0239(安穏寺)
※拝観無料。
交通アクセス
○公共交通機関
名鉄犬山線・木津用水駅から徒歩約12分(南東へ1km弱)。
○車
名古屋高速・小牧北ICから国道41号経由で北東へ約8km。
※無料駐車場有り。
- まころーど
- 名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。