今年の7月は、
梅雨の湿っぽい気候に加えて、
新型コロナウイルスの影響による閉塞感や経済的ダメージ、
また各地で多発的に起こっている豪雨災害など、
試練が多いように感じます。
それでも気持ちを立て直して、
前進していくための心の栄養剤として、
身近な花たちが役に立ってくれるかもしれません。
この時期、
ぴったりの花が開花期を迎えています。
水辺に咲く大らかで優美なハスの花です。
その昔、
中国でハスは「名花十友」の一つに数えられており、
「浄友」という異名を持ちます(「浄」は清らかなという意味)。
もやもやと暗雲が漂うような心持ちのときに見るには
最適な花ではと思い、
愛知県大府市にある「星名池」に、
ハスを見に出かけてきました。
大府市の資料によると、
大きな河川がなく、丘陵の多い市域には昔からため池が多く、
都市化とともに減りはしましたが、現在でも76カ所あるそうです。
市北東部にある「大府みどり公園」の西には2つのため池があり、
南側にある北崎大池は面積が2万2,326平方メートルありますが、
すぐ北側にある星名池は4,779平方メートルで、小ぢんまりとしています。

↑「北崎大池」の案内看板。
すぐ北にある「星名池」との位置関係がよくわかります。

↑北崎大池。
緑の多い大きな池ですね。

↑「星名池」の案内看板。
市の観光協会の方にうかがうと、
2000年に市が実施した親水空間の整備の一環として、
星名池にハスの植栽が行われたのだそうです。

↑北東側から見た星名池。
池の中央に四阿(あずまや)があり、
両岸へ向かった水上遊歩道が延びています。
この水上遊歩道は、一昨年末に改修されたそうです。

↑大賀ハスかな。
ハスは全て同じ色で、濃いめのピンクです。

↑池の北西側は葉も小さく、
花もほとんど付いていませんでした。

↑東側のハスたち。

↑これは開花3日目の花かな。
花びらがよく開いてオシベも倒れ、
花托に埋まっている種の頭が黒くなっています。

↑こちらは2日目っぽいですね。
お昼に向けて花びらを閉じている最中のようです。

↑これもおそらく2日目でしょう。
ちょっと横を向いてしまっていますね。

↑こちらは開花1日目と思われます。
早朝にちょっと開いてすぐに閉じてしまったようです。

↑直径50センチ以上ありそうな大きな葉っぱ。
真ん中にたまった水が涼しげで、
これだけ見ていても飽きません。

↑ハス池にしては珍しく噴水も。

↑散策路に埋め込まれていたタイル。

↑星名池の周囲にはアジサイも多く、
華やかな雰囲気が漂います。
土壌の性質もあるのでしょうか、
北西側のアジサイはほぼ全てピンク系
(南東側のアジサイは青系)でした。

↑他に、印象的だった黄色い花たち。
左から、ヤエヤマブキ、カタバミ、キンシバイ(推定)。
梅雨らしく、降ったりやんだりの空模様だったため、
いずれも雨水が滴って、みずみずしく見えます。

↑水辺の生物たち。
左から、
ミシシッピアカミミガメの赤ちゃん、
コガマの穂、
ハシリグモの仲間
(いずれも推定)かな。
特にミシシッピアカミミガメに関しては、
ハスへの食害が問題になっているので、
ちょっと心配です。
他に、コイも見かけました。
星名池は、
隣接する北崎大池や大府みどり公園まで含めて、
散策路もきれいに整備されているので、
ハスや豊かな自然を楽しみながら
伸び伸びとウォーキングできるコースとしてもお薦めです。
最後になりましたが、
この度の豪雨で被災された方々へお見舞い申し上げるとともに、
新型コロナウイルスの一日も早い終息を祈ります。
取材日:2020年7月4日

星名池
愛知県大府市北崎町福池8
TEL:0562-45-6227(大府市観光協会)
※入場自由(無料)
交通アクセス
○公共交通機関
名鉄名古屋本線「前後駅」から大府市循環バス(東コースまたは北コース)に乗り「大府みどり公園」下車、北西へ徒歩約10分。
○車
名古屋高速3号大高線「大高」出口から南東へ約6km。
※無料駐車場有り。
- まころーど
- 名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。