【本文】

  1. トップ
  2. コラム
  3. 花紀行
  4. 愛知県岡崎市「奥殿陣屋」のスイフヨウ

コラム 花紀行

愛知県岡崎市「奥殿陣屋」のスイフヨウ

愛知県岡崎市「奥殿陣屋」のスイフヨウ

少しずつ過ごしやすい気候の日が増えてきた9月下旬。

自然の中で秋らしい花を見たくて、
愛知県岡崎市にある「奥殿陣屋」
(岡崎市村積山自然公園「花園の里」)に
スイフヨウを見に出かけてきました。

奥殿陣屋は、
1300年余り前に持統上皇が命名されたと伝わる
「花ぞの山(村積山)」のふもとにあった奥殿藩の陣屋(藩庁)跡。

現在は、移築復元された書院や歴代藩主の廟所が残り、
日本庭園や食事処、四季折々の花を楽しめる「花ぞの苑」などを備えた
観光施設となっています。

↑園内案内図。
 大まかな施設の配置がわかります。

スタッフの方のお話では、
スイフヨウは、
バス停のある車道に面した一角と、
バス停近くの入り口から入ってすぐの辺りにあるとのこと。

また、
今年は咲き始めこそ少し早かったけど、
9月中旬に咲く数が減ったということと、
下旬になって花色の変わり方が例年と少し違ってきた
とも聞きました。

一体どういうことでしょうか。
早速見てみましょう。

↑道路沿いのスイフヨウたち。
 午前中に撮った写真ですが、
 白い花とピンクの花が混在しています。

スイフヨウは一日花で、
通常、
午前は花びらの色が白、
昼頃から少しずつ桃色に変わり、
夕方には濃いピンク色となり、
翌朝には梅干しのようにくしゃっと閉花しています。

気温によって、
変色のペースがずれたりすることがあるとは聞いていましたが、
この混在は想定外でした。

高温や多雨などの異常気象が影響しているのでしょうか?

↑入り口を入ったところのスイフヨウたち。
 こちらも、白とピンクが混在しています。

花の色の変化を確認したくて、
夕方、再び写真を撮ることにしました。

↑午前中の道路側のスイフヨウたち。

↑夕方の道路側のスイフヨウたち。
 画像が小さくて分かりにくいですが、
 白かった花は薄ピンクに、
 ピンクだった花は小さくなってしぼんでいます。

次に、一輪ずつ比較してみました。

↑一重咲きの花の午前(左)と夕方(右)。
 ほろ酔いぐらいの変化でしょうか。

↑二重咲きの花の午前(左)と夕方(右)。
 こちらも、一重と同様の色の変化のようですね。

↑八重咲きの花の午前(左)と夕方(右)。
 一重や二重より、少し変化の度合いが大きいようです。

↑くす玉咲きの花の午前(左)と夕方(右)。
 もともとツートーンカラーの花ですが、
 ピンク色の部分が広がって、
 白い部分が淡いピンク色に変わっているのが分かります。

↑濃いピンクに染まった花や、しぼんだ花、種、つぼみなど、
 花数が多く花期が長いからこそ見られる百面相も、
 スイフヨウの魅力の一つです。

↑石畳の園内散策路。
 木々の葉が色づき始めており、風情があります。

↑古図にあった池庭をモデルに作られた日本庭園「蓬莱の庭」。
 スギゴケで覆われた築山、初秋を彩るハギやサルスベリが美しいですね。
 池にはコイが泳ぎ、山から吹いてくる微風が心地良かったです。

↑濃いピンクのハギと白いハギ。
 クマバチがせっせと蜜を集めていました。

↑「花のガーデン」を飛び回っていたチョウたち。
 色とりどりに咲いたヒャクニチソウやマリーゴールドが
 日に照らされて輝いていました。

↑同じく「花のガーデン」に植えられていた
 ローゼル(左)とフォックスフェイス(右)。

 ローゼルはアオイ科の一年草で、
 赤いガクと苞がジャムや飲料の原料となるそうです。

 フォックスフェイスは、ツノナスとも呼ばれるナス科の観用植物。
 写真の実は、キツネというより、キリンみたいに見えますね。

↑昨春、園内にオープンした北欧風庭園。
 2018年にスウェーデンのウッデバラ市との
 姉妹都市提携50年を記念して作られた庭園で、
 北欧の花々が植えられているそうです。
 一つひとつの花を見てみると、
 花びらが筒状になっていて、先端が開いているものが多いように感じます。
 先端部分がハート形に見えるものもあったりして、
 面白いなと思いました。

↑園内で咲き残っていた初夏の花たち。

↑園内各所で見かけた印象的な植物たち。
 左上から時計回りに、
 クズ、コアカミゴケ、ワタ、ナンバンギセル、ノアズキ、ヤブラン。
 ※植物名はいずれも推定です。

 ほかにも、
 花やコケ類などがあって、とても楽しく歩けました。

自然と歴史ある地で、
花のほかにも、
資料展示室やお茶を飲んだり休憩もできる書院、
季節の食材を取り入れた料理が楽しめる食事処、
地元の名産などを購入できる売店など、
知的好奇心やお腹を満たせる施設がそろう奥殿陣屋。

訪れた人も、
皆さんのんびりとゆったりと過ごされていて、
顔つきがとても穏やかに見えました。

これから本格的な秋に向けて、
秋バラやシキザクラが美しくなると聞き、
四季折々に訪れるのが楽しみな場所となりました。

※屋内施設では、人との距離や換気など、
 コロナ対策もしっかりしていらっしゃいました。

心おきなく花を楽しめる日々が戻りますように。
新型コロナウイルスの一日も早い終息を祈ります。

取材日:2020年9月21日

DATA

奥殿陣屋

岡崎市奥殿町雑谷下10
TEL:0564-45-7230
営業:午前9時半~午後4時半 ※入園無料
定休日:毎週月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始

交通アクセス

○公共交通機関
JR「岡崎駅」から名鉄バス「奥殿陣屋」行きに乗り(約50分)、下車すぐ。
または、名鉄「東岡崎駅」から名鉄バス「奥殿陣屋」行きに乗り(約30分)、下車すぐ。
○車
東海環状道「豊田東」ICから国道248号経由で東へ約6km。
※無料駐車場有り。

取材担当プロフィール

まころーど
名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。

旅コラム
国内
海外