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コラム 花紀行

名古屋市中川区「荒子公園」のウメ

名古屋市中川区「荒子公園」のウメ

朝晩はまだまだ寒さが続きますが、
日中はずいぶん暖かい日が増えてきました。

そろそろウメが咲き始めているころと思い、
名古屋市中川区の「荒子公園」を訪ねました。

※港区にある荒子川公園(桜やラベンダーで有名)と
名称がよく似ているため混同しがちですが、全く別の公園です。

↑「荒子公園」東側の入り口。
 入ってすぐのところに児童園(子ども用遊具)があり、
 奥に富士山型の滑り台が見えます。

↑園内マップ。
 面積は3.35ヘクタール(3万3500平方メートル)とあります。
 目指す梅苑は、野球場の南東にあります。

↑公園南側の入り口に建っている「荒子梅苑」の石碑。
 奥には、色とりどりのウメが見ごろを迎えていました。

↑札に「呉服(くれは)枝垂れ梅」とあります。
 薄いピンク色で八重咲きなので、
 全体的にふっくらとやわらかく、たおやかな印象の品種です。

梅苑の手入れをしていた荒子学区の人のお話では、
園内には約50種、300本以上のウメが植栽されているそうですが、
品種名の札があるものとないものがあります。

↑「前田臥龍梅」という木札が立っていました。
 本来は上に伸びる白梅を矯正して、
 龍が横たわるように横へ横へと、
 枝が伸びるようにしてあるのだそうです。

 「前田」という名は、
 この荒子地区が、
加賀藩祖となった戦国武将・前田利家の生地であることから、
 付けられたようです。
 

↑白とピンクの競演。
 園内には枝垂れ梅が多く、
 満開といっていいほどの咲き具合いでした。

↑おめかしした美人が両側に並んで出迎えてくれているような道。
 日の光を受けて、花びらがきらきらと輝いて見えます。

↑梅園の中にあるちょっとした高台へ続く階段。

↑ちょっとした高台を側面から見たところ。

↑高台から南側を見下ろしたところ。

↑枝垂れ梅じゃないウメが並んでいるエリア。
 

↑紅梅と白梅でいうと、
 全体的には少し紅梅が多いような印象。

↑こちらは園内でただ1本の「思いのまま」。
 1本の木にピンク色と白色の花が咲く品種です。
 別名「輪(りん)違い」。
 花びらごとや花ごとに色が違っている部分や、
 枝ごとに違っている部分があります。

↑新しく伸びた枝が青い「青軸(あおじく)」。
 この木は、
 まだ咲き初めのようでした。

↑遅咲きの「赤輪旨梅(あかりんしばい)」。
 こちらはつぼみばかりで、
 まだ一輪も咲いていませんでした。

↑少し離れて見ると、結構壮観です。
 名古屋の住宅街で、
 これだけの梅苑が見られてちょっと感動しました。

荒子公園の梅苑は、
荒子学区の人たちによって大切に手入れされており、
例年3月の第1土日に「梅まつり」が行われるのですが、
昨年に引き続いて今年も中止となってしまいました。

せっかくきれいに咲いたウメの花たち。

少人数で、
三密を避けながらなら、
楽しんでもいいのではないでしょうか。

心おきなく花を楽しめる日々が戻りますように。
新型コロナウイルスの一日も早い終息を祈ります。

取材日:2021年2月23日

DATA

荒子公園

名古屋市中川区荒子2丁目
TEL:052-361-7581(中川土木事務所)
※入場自由

交通アクセス

○公共交通機関
あおなみ線「荒子駅」から南西へ約500メートル。
または、金山総合駅から市バス「金山21(地下鉄高畑行)」に乗り(約25分)、「荒子町」バス停下車、北へすぐ。
※一般来園者用の駐車場は無し。

取材担当プロフィール

まころーど
名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。