
千年の歴史を持ち、江戸時代初期の儒学者・林羅山が、有馬(兵庫)・草津(群馬)にならぶ「天下の三名泉」と紹介した下呂温泉。独特の泉質は「美人の湯」とも言われ、50以上の宿が軒を連ねます。今回は下呂温泉の夏の風物詩ともいえる「いでゆ夜市」の企画に携わる川上さんにお話を伺いました。
地元の特産品も広く紹介 夏の夜の賑わい広がる

白鷺橋から阿多野橋に至る「いでゆ夜市」
下呂温泉街の「いでゆ夜市」は7月下旬から8月の毎週土曜日、阿多野谷沿いに市が立ちます。屋台には地元の特産品や陶器、木製品などが並び、その雰囲気は縁日さながら。市の明かりに優しく照らし出された温泉街のそぞろ歩きをのんびりと満喫できます。こうした場を通して街の魅力を知ってもらおうと、地元の龍神子ども太鼓などステージイベントも毎回開催していますので、下呂温泉自慢の湯とともに、ぜひ夜市の風情をお楽しみください。
下呂温泉は豊かな自然に囲まれた温泉街です。開放感抜群の露天に加え、街中にはふらりと立ち寄れる足湯も10箇所あり、気軽に良質の湯に触れながら街中を散策するのも楽しみ方の一つ。また下呂温泉合掌村などではお皿の絵付けや陶芸など、“体験”を楽しめる施設も増え人気を呼んでいます。おかげさまで幅広い世代の方にお越しいただいているので、下呂温泉で過ごす時間がまた来たいという思い出になれば嬉しいですね。
四季の風情と楽しむ 土地ならではの魅力
周辺地域にも見どころが多く、私の出身でもある飛騨小坂は日本で一番滝が多い場所。落差5メートル以上の滝が200カ所以上もあるんですよ。手軽に行ける「三ツ滝」をはじめ、柱状節理の下を滝がくぐり抜ける「龍門の滝」など個性豊かな滝を見ることができます。昔から変わらない小坂地域は住む人々もみな温和で、日本の田舎を感じていただけるのではないでしょうか。他にも、自然の造形美が美しい金山の巨石群や、利き酒が味わえる天領酒造の酒蔵などもおすすめスポットです。飛騨小坂や金山の巨石群などは、各地域の観光協会でガイドをお願いすることもできます。造形物の眺め方や歴史などを知ると、より観光も楽しんでいただけると思いますよ。
温泉街や近隣観光地でも先日の豪雨による目立った被害はなく、皆様をお迎えしていますので安心してお越しください。夏が過ぎると秋に向かって木々が色づき始め、冬には名物の「花火ミュージカル」なども開催を予定しています。季節で移り変わる風情を何度でも楽しんでいただけるよう、これからも魅力発信に努めていきたいと思います。


-
しらさぎが湯で傷を癒やしたとされる伝説を今に伝えるお菓子。ホワイトクリームをサンドした焼き菓子で、多くの方に親しまれているお土産品。
しらさぎ物語(特大)48枚入…2,192円(税込) -
下呂温泉観光協会
0576-24-1000
https://www.gero-spa.com/
2018年08月