2008年09月17日
ソウルからバスで約2時間、北へ約70キロにある漣川(ヨンチョン)の非武装地帯(DMZ)ツアーに日帰りで行ってきた。
漣川は数年前に小さな銃撃戦が起きた南北分断の「最前線」のひとつ。DMZは南北を隔てる幅約4キロの帯状の中立地帯で、漣川ではDMZの境界線である南方限界線の鉄条網沿いを歩くと聞き、緊張していた。
陸軍部隊が10年前に建てた展望台で、ペンとリボンを渡され、平和と統一を願うメッセージを書いた。前方に広がる緑一色の原野とこちら側を分ける鉄条網にリボンを結んだ後、フェンス沿いを歩いた。哨戒ボックスに迷彩服を着せたダミー人形が隠してあったのを見つけて現場らしさを感じたが、正直言って対立の緊張感はほとんどなかった。
南北対立も観光資源なんだなあ、と思いながらバスに揺られてソウルに戻ったら、北朝鮮女工作員摘発のニュースが流れていた。
(築山英司)