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ソウル 意外や日韓逆転の説

2008年12月17日

 韓国のナショナリズムは、日本よりも強いとずっと思ってきた。

 6年前のサッカーW杯日韓大会で若者は4強進出に熱狂しソウル市庁前を真っ赤に染めた。竹島問題を議論すれば、大体の韓国人は無条件で韓国領と主張し、譲らない。

 ところが、日韓関係を専門とする両国の研究者や記者が集まったフォーラムで「韓国のナショナリズムは日本より弱い」という在韓日本人学者の仮説に接した。韓国は英語熱が高く、海外移民も800万人に達する現象を「ナショナリズムという求心力より、遠心力が韓国社会に作用した」と解釈する。「韓国のジャーナリズムがナショナリズムを強く主張するのは、遠心力を弱めるためでは」と逆説的な意見だった。

 そんな見方もあるのかと感じ、アルバイトの在日3世の大学生と話したら「日本での在日の参政権運動への反発の強さをみると、日本の方が強いと思います」と仮説に賛同した。議論の尽きないテーマだ。

 (築山英司)