2008年11月11日
台湾プロ野球のプレーオフを観戦した。今年吹き荒れた八百長疑惑がうそのように、台北の天母球場は超満員。頂点を目指す緊迫感がプロスポーツの命と実感する。「来シーズンは(八百長の影響で)一球団減る予定」と話す連盟職員も胸をなで下ろした。
スター選手の海外流出もあって人気の衰えが懸念され、球場には野党民進党の蔡英文主席や台北市長も駆け付け、盛り上げに一役買った。
日本のプロ野球を三年間担当した感覚から言えば、目を見張るレベルではない。とは言っても、生で見る野球はやはり格別だ。特にこの球場は、陽明山国家公園に連なる山すそが後方に広がり、吹き抜ける風が心地よい。
通路には本場のギョーザやちまきが並ぶ。イカ焼きのにおいにもそそられる。何より、生ビール一杯五十台湾元(約百五十円)の安さが胸(腹?)に染み入った。
(栗田秀之)