2009年04月21日
米イリノイ州の州都スプリングフィールド。第16代大統領リンカーンが弁護士、下院議員として活躍し、リンカーンを師と仰ぐオバマ大統領が州上院議員を務めた人口11万の小さな街が、2人目の「おらが大統領」誕生に沸いている。
今年はリンカーン生誕200年にもあたり、記念行事がめじろ押しだ。オバマ氏とよく酒を酌み交わしたという弁護士のティム・ティモニーさん(46)は「大統領はリンカーンの誕生日(2月12日)にぜひ帰ってきてほしい」と期待を寄せる。
オバマ氏が出馬表明した旧州議会議事堂は、リンカーンの当時の活動をしのばせる展示が有名。結婚式場としても人気で、予約は1年先になるという。
2人の大統領をどう重ね合わせるか、ガイドの男性に尋ねると、意外にも「誰もリンカーンにはなれない」とつれないひと言が返ってきた。リンカーンを愛し、研究し尽くしている人が多いだけに、見る目も厳しいようだ。 (岩田仲弘)