2009年04月14日
台湾で、たばこをめぐって愛煙家も嫌煙家も頭を悩ませている。受動喫煙対策を主眼とした「煙害防止法」の新規定が施行され、喫煙スタイルに変化が生じたためだ。
新規定で、3人以上が仕事で集まる室内は禁煙が義務付けられ、大半のオフィスでたばこが吸えなくなった。違反者は最高1万台湾元(約2万7千円)の罰金が科せられる。
これまではオフィスビル全体が自主的に禁煙となっていても、実際には屋内でこっそり吸う姿が見られたが、もうそうはいかない。
室内が駄目なら、屋外に出ざるを得ない。入り口前の路上に灰皿を設置したビルでは、周囲の愛煙家たちがたむろするようになり、かえってたばこ吸いの姿が目立つようになった。
集中する煙に「あのにおいは我慢できない」と、ある女性。台湾人の知人は「台湾人はよくたばこを吸う、と観光客に思われないかしら」と気をもんでいる。 (栗田秀之)