2009年02月14日
先月20日に行われたオバマ大統領の就任式。人口約60万の首都ワシントンに約180万人集まった世紀の大イベントだけに新聞各紙も20、21の両日、破格の扱いで出来栄えを競った。
地元紙ワシントン・ポストは平日、駅売りで75セント。しかし、両日は分厚い就任特別記念号を1部2ドルで販売した。
同紙の発行部数は約62万部だが、両日は計270万部印刷。全米向けにネット上で1部9ドル95セントで売り出し、先月末時点でほぼ9割を売りさばいたという。
それだけではない。ネット上では記念号の1面を印刷したマグカップやTシャツ、乳児用下着まで売り出している。出来栄えによほど自信があるのだろう。
米国の新聞業界も、景気後退のあおりで経営環境は厳しさを増しているが、明るいニュースにここぞとばかりに飛び付く商魂にたくましさを感じた。 (岩田仲弘)