2009年08月27日
南太平洋のフィジーから空路約2時間、島国サモアの首都アピアへ。到着するとすぐ、サモア保健省の係官らがマスク姿で機内に乗り込み、新型インフルエンザの症状を問う問診票を配った。
空港建物入り口では一人一人呼び止め体温と脈をチェック。異常がないと確認され、やっと放免された。未明の到着便だったが、ホテルに着いた時、空はもう白んでいた。感染者が確認されたニュージーランドとの往来が多いため、チェックを厳重にしたらしい。
おおらかな南太平洋の国々だが、国土が狭くいったん持ち込まれるとまん延しやすいためか、衛生面では神経質。フィジー・ツバル間の機内では、乗務員が乗客の目の前で殺虫剤を噴射していた。
これに対し、厳しいと覚悟していたニュージーランドの出入国では問診票のみで、拍子抜け。インフルエンザ騒ぎ中でも、大勢の観光客が訪れ、細かいチェックをする余裕がなかったためだろうか。 (熊倉逸男)