2009年10月01日
舞台横のスクリーンに映った2人の“ピアノマン”の指は、しわしわだった。だが、演奏や歌は昔のまま。数度の離婚や薬物問題など経験を重ねた分、曲の合間の会話はウイットに富み、ピアノが壊れるハプニングも笑いに換える余裕があった。
ワシントン郊外の野球場で開かれた英米の大物歌手、エルトン・ジョンとビリー・ジョエルのジョイントコンサートは、2人の曲で青春時代を過ごしたおじさん、おばさんたちで超満員だった。
アリーナ席は200ドル超、スタンド席でも100ドル超とかなり高め。スーパーで4枚20ドルで買えるようなTシャツが2人の名前入りで1枚40ドルに跳ね上がったが、それでも店の前には大行列ができた。米国各地を回る2人のコンサートはどこでも大人気だという。
米政府が強調する景気回復の兆しに疑問を持っていたが、コンサート会場だけを見れば、あながち間違っていないかもしれない。 (古川雅和)