2009年10月13日
8日、台湾南部の高雄に行った。前日深夜、台風8号が台湾東部に上陸したが、進路予想は「そのまま北上」。直撃を受けた台北近辺でも風雨は思ったほどではなく「南部なら大丈夫だろう」と判断したのが甘かった。
台湾新幹線は止まり、やむなく在来線で南部に向かったが、風雨はどんどん強くなった。夜7時すぎ、乗っていた急行列車も停止。鉄道当局が手配したバスで何とか高雄にたどりついた。新幹線なら約1時間半の行程に9時間余要した。
高雄の街は無残だった。大木が根こそぎ倒れている。先日の国際大会ワールドゲームズのにぎわいが、うそのよう。しかも、惨事は9日からさらに深刻化した。
台北に戻ると街は正常に機能していた。台風の影響は全く感じない。経済面での南北格差はよく指摘されるが、災害の程度にも格段の差を痛感した。南部の復興をひたすら祈る。 (栗田秀之)