2009年10月16日
米カリフォルニア州チノは、ロサンゼルスから数時間の内陸部にあり、非常に暑い場所として有名だ。そこにある州立刑務所で今月の暑い日、暴動が起きた。少なくとも55人が病院に送られ、11人が入院した。
暴動には約1300人の囚人が加わり、施設の一部で出火して大きな被害が出た。騒ぎは4時間続いた後、出動した80人の警務官がコショウスプレーと警棒で鎮圧した。
報道によると、暴動の主な原因は黒人とヒスパニック系の対立とされるが、詳しい事情はまだ不明。刑務所は近年、犯罪多発と予算不足でかなりすし詰めになっている。小さな出来事が端緒となって、所内の人種的な対立や環境への不満が爆発したのかもしれない。
悲しいことにこの暴動は、破産寸前の州政府に600万ドル(約5億7千万円)の負担を与えた。しかも、損壊した施設の再建にはさらに費用がかかるという。 (野口修司)