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ベルリン 利用者の懐寒さ増し

2010年02月18日

 南ドイツの旅先から車で吹雪のアウトバーンを帰ってくると、ベルリンの街は寒波に見舞われ凍えていた。

 発表では積雪20センチというが、実際はひざまで埋もれる深さ。しかも、困ったことに何日たってもとけない。除雪作業がなかなか進まない歩道は、深雪か凍結かという状態で、危険極まりない。

 以前に勤務した金沢市の冬を思い出した。雪の翌朝は住民や管理者がせっせと雪かきする光景が普通だった。ベルリンでも建物前の歩道の除雪は管理者の責任らしく、業者に依頼するケースが通例という。除雪は主に季節労働者が請け負う。報酬は1シーズン2500ユーロ(約33万円)程度。降雪量とは関係なく固定制のようで、除雪人にとって大雪は恨めしいようだ。

 歩道が深雪ならタクシーに。友人が「どこを見ても厄介な雪、雪だね」と言うと、「こっちには仕事が積もってくれてありがたいよ」と、運転手の口元は緩みっぱなしだった。(弓削雅人)