2010年02月21日
南アフリカで開催されるサッカーのワールドカップ(W杯)に出場するドイツチームのアウェーのユニホームが、赤色基調から全面黒色に新調された。これにすぐさま英国からケチがついた。
先月28日付の英紙デーリー・スターが「黒シャツはヒトラー時代の親衛隊(SS)制服の復活」と、ユニホーム姿の主将バラック選手にヒトラーの写真を添えて報道。翌日付の独大衆紙ビルトは「ナチスと比較するとは何ごとだ」と反撃した。怒りの矛先が向けられた英紙の記者は「ドイツのファンから約100通の抗議メールがきた。ユーモアを解さないドイツ人に謝罪するつもりはない」と、一蹴(いっしゅう)した。
W杯では1次リーグの結果次第で、黒シャツのドイツとイングランドが対戦する可能性も。ドイツが0対9と過去最悪の負けを喫したのは約100年前のイングランド戦。「試合で勝ってお返しだ」。ベルリンのファンの闘争心に火が付いた。 (弓削雅人)