2010年04月15日
ドイツ外相記者会見の取材で訪れた外務省は、普段とは違った雰囲気を漂わせていた。会見を終え部屋から出ると、館内のどこからか響いてくる音楽とかけ声に乗って妙な化粧と仮装をした一団が近寄ってきた。
「カーニバルか!」
が、ここは省内。仮装しているのも職員。
長い冬に耐えられない人々が春の到来を待ちかねて騒ぐ行事として、西部ライン川沿いのケルンやボンなどで盛んだ。
東部ベルリンに伝わったのは、統一で首都がボンから引っ越してきたから。職員の移動とともに「バカ騒ぎ」もやってきた。現在では、仮装して菓子をばらまくパレードも恒例に。政治風刺もあって楽しいがベルリンっ子がちょっと白眼視する「伝統」もおもしろい。
勤務中のカーニバル。普段通りスーツ姿の外務省職員は、同僚に野暮(やぼ)はいわなかったが、近寄りたがらなかった。
(弓削雅人)