2010年04月20日
武者小路実篤の名言に「君は君 我は我なり されど仲良き」というのがある。初対面の人と名刺を交換したりすると、礼状に書いて送る。韓国国防省の知人の紹介で会った陸軍の将軍にも、この言葉を書いてメールを送った。
2週間後、2人だけで再会し、焼酎を酌み交わした。かなり飲んだところで将軍が切り出した。「君が書いた言葉だけどな、オレは気にくわん。他人行儀に感じる」
将軍が続けた。「君がこれからオレと兄弟のように付き合う気があるなら、君は我 我は君 そして仲良き、だろ?」
7年ぶりに会った友人が先日、切羽詰まった声で電話してきた。「チング(友)よ! 300万円貸してくれ」。事業資金の調達が遅れているとか。突然のことで、やんわりと断った。
相手との垣根が低くなるのはうれしいが「君は我 我は君」を実践するのは、なかなか難しい。
(城内康伸)