2010年09月17日
中国のサッカー人気はかなりのもの。あちこちのレストランが大画面のモニターを特別に用意しワールドカップ南アフリカ大会を放映している。
ある夜、近所のバーのテラス席で仲間とビールを飲みながら観戦していると、実況の音声が急に聞こえなくなった。店員いわく「警察に苦情電話があったようで音を消せと注意されまして」。
ほどなく制服警察官数人がパトカーでやってきた。テーブルにうやうやしく案内する店員。警察官の前には生ビール。彼らはほかの客を気にする様子もなく談笑しながらゴクリとやり始めた。
帰り際、料金を支払った様子はない。腐敗がまん延するこの国。ビールのただ飲みぐらいで驚きはしない。が、彼らは再びパトカーに乗り込むではないか。全員がビールに口をつけていたはず。
店側も店側。警官を見送るや再び、実況を大音量で流し始めた。 (朝田憲祐)