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台北 あきらめず得た栄光

2010年09月22日

 プロ野球中日ドラゴンズの岩瀬仁紀投手(35)が史上3人目の250セーブを達成する4日前、286セーブの日本記録を持ち、今季は台湾プロ野球興農ブルズで活躍する元ヤクルトの高津臣吾投手(41)が前期の胴上げ投手になった。

 台湾紙のスポーツ面には、紙テープが舞う中、両手を高々と掲げる高津投手めがけて駆け寄るチームメートの姿が大きく載った。

 日本、米国、韓国と渡り歩いた野球人生。プロ20年目の節目の年に新天地に挑んだ。2月、キャンプ地の南部・高雄入りした高津投手は緊張した面持ちで「台湾のことは野球も含めて右も左も分からないが、一生懸命やる」と話していた。

 あれから4カ月余。前期優勝を決めた翌日、高津投手は自身のブログにこう心境をつづった。「2月の初めにチームに合流して、顔も名前も言葉もわからないチームメートと今ではみんなと抱き合って喜び合ってる」「野球、やめなくてよかった」(栗田秀之)