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台北 保釈めぐり憶測交錯

2010年09月29日

 台湾総統府の機密費横領などの罪に問われ、先の控訴審判決では一審の無期懲役から懲役20年に減刑された陳水扁前総統。無罪を主張する前総統は最高裁に上告し「世紀の裁判」(台湾紙)はさらに続くが、社会の関心は、通算600日近く拘置されている前総統が、いつ保釈されるか。

 台湾初の民進党政権を実現させた前総統は、依然、熱狂的な支持層を持つ。一方、前総統の金銭スキャンダルには中間層に嫌悪感が強い。このため前総統が保釈後、政治的な活動を再開した場合の影響が注目の的だ。

 与党国民党の立法委員(国会議員)は「(保釈は)野党を混乱させ国民党にとって最大のプレゼント」と熱望。別の立法委員は「前総統のかき回す能力は与野党ともに衝撃。社会の安定も破壊される」と戦々恐々だ。

 前総統の拘置期間は何度も延長され、現在は8月23日までとなっている。

 (栗田秀之)