2010年10月16日
会社からの帰り、バーに寄り道した。店長の女性と食べ物の話をしていたら「カイバシの店を友人がやってて…」。聞き直すと貝柱のことらしい。日本語だけど良いのかと聞くと30歳前後とおぼしき店長はそれがどうしたの?という表情。
韓国は以前から日常生活に残る日本語を使わないよう国を挙げて取り組んでいる。公営放送KBSは毎週、「正しい言葉、美しい言葉」という5分間の番組を放送。先日は「マンタン」「エンコ」を取り上げ、使用例を紹介した後で「ウリマル(韓国語)に言い換えましょう」と呼び掛けた。
日本帝国主義による植民地支配の名残は「日帝残滓(ざんし)」とされ、生活の日本語もその一つだ。8月は日韓併合100年。店長との会話では、こちらが敏感になりすぎたか、店長は若いから気にしなかったか。それともビールがまずくならないよう、配慮してくれたのか。(築山英司)