2010年10月17日
夜、空港に向かうタクシーが時折、ふらつき、後続車両にドンドン抜かされていく。運転手をのぞき見ると、いびきをかいて目を閉じている。「おい、寝てるのか」と怒鳴ると、「いや」と目を開けた。飲酒運転のようだ。しかし、高速道路上で降車もままならない。安全を祈り続けるだけだった。
運転手は無理に飲まされたのかもしれない。上海は随分とスマートになったが、中国の宴会は、文字通り、飲み干す乾杯の連続。ゲストになると、ホスト側の数人から次々と乾杯を求められ、あっという間に酔いつぶれてしまう。
ホスト側のトップが音を上げるまで、こちらから乾杯を誘うのは一つの手。別の人が来ても必ず、トップを乾杯に誘う。「ゆっくり飲みましょう」という言を引き出せば、こちらのペースだ。でも、この手はそれなりに酒量をこなせる人限定。下戸の方は率直に「アルコールは飲めません」と伝えてください。
(小坂井文彦)