2010年12月07日
「ノブ、と呼んで」。うまくもない英語で英国人と会話が弾み、そう話しかけると、決まってけげんな顔をされる。その理由が分かった。
かつてスキーのジャンプ競技を日本のテレビで見ていて、個人的に印象に残ったのはあるフィンランド選手の名前だ。確か「アホネン」といった。
もちろん、ばかにするつもりも理由もないけれど、アナウンサーが名前を連呼すると妙な気分になったものだ。そして、こう思った。「日本の名前も外国に行けば、同じことがあるかも」と。まさか、それに自分があてはまろうとは。
ロンドンの友人によれば「ノブ」は俗語で「おちんちん」。むきになって、ニューヨークやロンドンにもある創作和食レストラン「NOBU」を持ちだし、「有名レストランの名前として定着し、むしろ高級なイメージでは」と反論してみたが、友人のにやけた顔は変わらない。因果応報とはこのことだろうか。(有賀信彦)