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北京 スポーツ面なら健筆

2011年04月04日

 中国メディアの友人いわく、記者職でスポーツと芸能関係が一番人気だという。理由は「書きたいことが書けるから」。

 「日本の実力を認めねばならない」-。サッカー・アジア杯での日本の優勝を中国メディアは高く評価。特に準決勝の韓国戦。「ここ数年のアジアサッカーの中で一番、見事な対決。わが国のサッカーが手本とすべき試合だ」と激賞した。

 中国はアジア杯で予選敗退した上、サッカー界は八百長や協会幹部の汚職などが続いている。各紙は日本サッカーを高く評価する一方、中国ナショナルチーム監督の選手起用を痛烈に批判。「日本との差はなぜこんなに開いたのか」と嘆いた。

 北京の記者や学者と雑談すると「会社に原稿を直されるか」とよく聞かれる。「『てにをは』は直されるが、趣旨はほとんど変わらない」と答えると、びっくりする。政治面でも早く記者が“本音トーク”できる時代がくればと思った。 (安藤淳)