2012年05月21日
「今日は何て呼ばれるかな」。ほぼ毎日通っている日本でも有名な米コーヒーチェーン店は、どの注文が誰のものなのかをはっきりさせるために、コーヒーを入れる紙コップに客の名前を書く。
ニューヨークの中でも観光客が多い場所だけに、10カ月以上足を運んでいるのにもかかわらず、店員は名前を覚えてくれない。
それどころか、完璧に書いてくれたことはたった1回だけ。
私の名前は「ひろみ」と読むが、この前は「キヨーテ」と書かれており、コップを持った店員が私を呼んでいたのに気付くまでに数分かかった。
私の苦境を察した助手が短文投稿サイト「ツイッター」で、私の名字にぴったりな、米国人でも発音しやすい名前を勝手に募集したところ、「ハイジ」「エイミー」の2つが候補に挙がってきた。
良いと判断した感覚は全く分からないが、日本人にとってハイジといえば、アニメ「アルプスの少女ハイジ」を連想させる。
「これは違うだろう」と一蹴した。
今日も、またそのコーヒー店へ。名を告げると、店員は聞き返すこともせずに、すぐ書き込んでいる。
「今度こそは、大丈夫か」と、期待を抱きつつコップを見ると「オニー(鬼?)」とあった。そろそろ、ハイジに改名しようかな。 (長田弘己)