2013年06月03日
本当にそうなんだ。感動するあまり、相手に何もいわず、勝手に携帯電話で写真を撮ってしまった。
取材に訪れたニューヨーク市内のドーナツ店で、ドーナツとコーヒーを手にした警察官らの姿を見た時のことだ。
米国で、警察官の大好物といえばドーナツ。ハリウッド映画でも、米アニメでも、パトカーの中や、まだ朝もやに包まれた早朝の街角で、ドーナツをほおばる警察官の姿が定番だ。それを見慣れていただけに、本物に出くわした時は感動した。
ただ、警察官とドーナツのつながりは予想以上だった。
最近では、ボストン連続爆破テロ事件時に、容疑者捜索のため出入りが封鎖されたボストン近郊の厳重警戒地区で、多くの店が閉店するなか、地元警察が唯一営業を要請したのが、米チェーン店「ダンキン・ドーナツ」。
インディアナ州のある町では、地元のドーナツ店が、警察官と市民が交流する場を提供する、その名も「ドーナツと警察官」という集まりまである。
なぜそんなに密接な関係なのか。ドーナツ店で見かけた警察官に質問をぶつけてみた。
「ドーナツはさっと食べられるからじゃないの」とさらり。
納得できず、ついにドーナツ専門家と称する人にまで尋ねたが、今でも答えは謎のままだ。 (長田弘己)