2014年12月27日
米カリフォルニア州では昨年7月から、フカヒレの販売と所持が禁止になった。フカヒレ欲しさのサメ乱獲を防ぐためだ。ただし、魚肉としての胴体は禁止されていない。
州法が発効してから約半年は違法行為の摘発ニュースが散見された。それからさらに半年余り、規制が定着したかどうかを探って歩いてみた。
欧米圏では最大とされるサンフランシスコの中華街へ。目抜き通りの中華料理店に入ってメニューを開くと、前菜の欄に発見。「豚のひき肉とフカヒレのダンプリング(ギョーザの皮で包んだもの)」。ウエートレスに「本物か」とただすと何のちゅうちょもなく肯定。色めき立って注文した。
出てきたものをはしで分解したが、どれがフカヒレか分からない。
店を出るとき、受付を取り仕切る女性に再確認すると「名前だけよ」と軽く笑って答えた。「今これを日本でやったら」と思うと、あっぱれとしか言いようがなかったが、とにかく州法は守られているようだ。
サメ肉をスーパーで2回購入して食べたが、こちらは本物のようだった。(岡田幹夫)