2015年03月19日
やはり上海人は我慢できなかったようだ。春節(旧正月)5日目「初五」という2月23日未明、市内は爆竹音がとどろき夜空を焦がすような花火。
タネを明かせば、初五は古くから財神(お金の神様)を迎える日。金もうけを願う爆竹と花火で、上海では羊年初の大気「重度汚染」が観測された。
今年の春節は比較的静かだった。習近平政権の大気汚染対策や節約令で、爆竹や花火の自粛が呼びかけられたからだ。
中国紙によると、首都北京では大みそかに当たる18日、花火や爆竹の消費量は例年より3割以上も減ったとされる。
でも「財神」の日には商売上手な上海人の血が騒ぐ。春節には「新年好」とあいさつするが「恭喜発財(金もうけおめでとう)」も、よく耳にした。
友人宅で「卵ギョーザ」をごちそうになった。具を卵焼きで包んだ変わり種。黄金色で形が古いお金に似ているため縁起ものとして好まれる。
「初五」に備え、上海では5万人余の警察、消防関係者が徹夜で警戒にあたった。お上も「財神」の日には自粛令など、どこ吹く風だろうと、お見通しだったようだ。 (加藤直人)