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ソウル 会って話すだけで・・・

2015年07月11日

 ソウルの日本大使館が催した日韓国交正常化50周年の記念行事。開会を彩ったのは、ソウル日本人学校の合唱団と、韓国人でつくるソウル少年少女合唱団の子どもたち約30人のみずみずしい歌声だった。

 日本の唱歌「故郷」や、韓国で同じような位置付けで親しまれている曲「故郷の春」など5曲を合唱。「一緒に」を意味する最後の曲「Together」では、日韓の子どもたちが歌いながら、一人ずつ手を結んで前後に腕を大きく振り、両国の友好を表現した。

 ソウル日本人学校に通う記者の娘も団員の一人に加わった。50周年に対する思い入れは特にないようだが、ソウル少年少女合唱団とはこれまでにも何度か別の記念行事で合唱する機会があり、団員たちと親しくなったという。覚えたての韓国語や身ぶり手ぶりで意思疎通しているといい、「韓国人の友達ができた」と喜んでいた。

 肩肘張らず、会って話すだけで絆が生まれる。後から会場入りした朴槿恵(パククネ)大統領は舞台を見られなかったが、どこかで歌声を聴いていれば、何か感じるものがあったかもしれない。 (島崎諭生)