2016年05月21日
パリ中心部で複数の路線が交わる地下鉄「Opéra(オペラ)」駅。ある日、乗り換えで降り、ふと壁の駅名表示に目をやった。「Apéro(アペロ)?」。目を疑ったが、確かにそう書いてある。アペロとは仏語で「食前酒」を意味するアペリティフの略語だ。
支局に戻り、テレビを見ていたら「謎」が解けた。この日は「エープリルフール」。地下鉄が仕込んだ「嘘(うそ)」だったのだ。なんとしゃれた遊び心だろう。地下鉄のホームページを見て、さらに笑った。駅名が変わったのは13駅。
「Télégraphe(テレグラフ)」駅は「#TWEET(ツイート)」駅。説明文もまた楽しい。「テレグラフ(電報)はもはや使われない…。情報都市のリーダーになる意志を後押しするため、名前を変更した」。他にも「Pyrénées(ピレネー)」駅が「Alpes(アルプス)」駅に-など、ここで全部紹介できないのが残念だ。
最後にオペラ駅近くの「Quatre-septembre(9月4日)」駅。分かりますよね。この日は「Premier avril(4月1日)」駅に。 (渡辺泰之)