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パリ 新たな魅力生む万博

2017年01月27日

 フランスが2025年の万国博覧会の招致に正式に立候補表明した。たびたび開催地となってきたパリは、万博とは切っても切れない関係にある。

 パリの初開催は1855年。ナポレオン3世の第2帝政下だった。その後、67、78年と続き、4回目の89年には今やパリの代名詞ともなったエッフェル塔が建造され、お披露目されている。

 工学的にも美しい、この塔は当時、インテリ層にはたいそう評判が悪かったらしい。ゾラ、モーパッサンら文豪や芸術家などが連名で新聞紙上に抗議文を掲載。「巨大な工場の煙突」などと皮肉った。

 1900年の万博では、セーヌ川沿いに美しい姿でたたずむ展示場のグランパレ、プチパレが完成した。

 万博のたびにその魅力を増してきたパリ。今度はどんな姿を見せてくれるのか。招致委の計画ではパリ市内ではなく、パリ近郊が中心となるらしい。これまでの歴史同様、新たな街の魅力となってくれるに違いない。

 ここまで書いてはたと思い出したが、25年万博には大阪も立候補するようだ。どちらを応援しようか・・・。 (渡辺泰之)