2017年02月28日
ニューヨークで過ごす年末年始の楽しみの1つは、人気の「ラジオ・シティー・ロケッツ」公演。横一線に並んだ女性ダンサーが一糸乱れぬラインダンスで観客を魅了する。
ロケッツは20日に行われるトランプ大統領就任式に参加が予定されているが、一部のメンバーが出演を辞退すると報じられた。
米メディアによると、メンバーの1人フィービー・パールさんは就任式への出演決定について「困惑し、失望した。私たちが反対することを推し進める男のために踊るなんて、ぞっとする」とインターネットに書き込んだ。
背景には、移民の排斥や女性への差別を促すような発言を繰り返してきたトランプ氏への反発がある。
大統領就任式では、有名人が出席するのが恒例。オバマ大統領の時はビヨンセさんが国歌を歌い、盛り上げた。トランプ氏陣営も著名歌手らに打診しているが、セリーヌ・ディオンさんやエルトン・ジョンさんが断ったという。
「米国の分断をあおった」と批判されるトランプ氏。息の合ったダンスで知られるロケッツの足並みも乱しているようだ。 (北島忠輔)