2017年04月18日
日本と共通する点の多い韓国だが、やはり異なる国。想定外の事態も起これば、想像できない解決法もまた存在するのだ。
韓国人の友人の車で出掛けた時のこと。駐車場に車を止め、用を済ませて戻ると、目を疑った。私たちの車の真ん前に、横を向いた車が止めてあるではないか。当然、駐車スペースではない。私たちの車の両脇にも別の車が止めてある。
さて、ここから脱出するための正しい解決法はどれか。
(1)ボンネットに置いてある持ち主のメモの携帯番号に連絡
(2)車のキーを預かっている駐車場の係員を呼び出す
(3)押して車をどかす
戸惑う私に向かって、友人は涼しい顔で言った。「よし、ちょっとだけ手を貸してくれ」。そう、答えは(3)だった。
「横止め」する車はサイドブレーキをかけないことになっているそうで、少し押せばすぐに動いた。周りを見ると、同じような止め方の車も多い。
あっけにとられていると、友人は「あなたの前だから手で押したけど、普段は足で蹴って押すんだ」。赴任から1年が過ぎた今も、日々、驚き、発見が楽しい。 (上野実輝彦)