2017年10月30日
めでたいことに、支局のスタッフが最近、念願の結婚を果たした。そして光栄なことに、その結婚式の司会に指名していただいた。「日本でも司会などしたことがないのに、いきなり韓国で司会を任されものすごく緊張しています」。最初にそうあいさつしたら会場で笑いが起きたので、ひとまずはつつがなくこなせたと思っていたが・・・。
上司が撮影した動画を後で見て、自らの想像とは程遠い司会ぶりにがっくり。反省点は数多いが、特に声の大きさや張りが不足していたようで、われながら聞き取りにくい韓国語だと肩を落とした。
「日本語は鼻から、韓国語はのどから、なんだよ」。日本語が堪能な韓国人と酒を飲みながらの反省会で、こんな指摘を受けた。発声で使う器官のことだ。日本語は柔らかくかわいらしく、韓国語ははっきり力強く聞こえるのが特徴らしい。
そういえば、思い当たる節がある。歌手の歌声もそんな気がするし、道で口論が聞こえて振り向いたら、酒に酔って楽しそうに会話しているだけだったことも。その日から、私の発声練習が始まった。
(上野実輝彦)