2018年04月04日
イタリアはピザやパスタなど食文化豊かな国だけあって、訪れたミラノでレストランに入っても満足できた。
味はもとより、普段暮らしているモスクワとの違いを感じたのはウエーターの対応。観光客が集まる混みあった店内をとにかく忙しく動き回っている。
モスクワのレストランでは、きびきびしたウエーターに出会うことはめったにない。日本のように客が「すいません」と呼び止める習慣もない。注文も会計も、粘り強く相手と目が合うのを待つしかなく、イライラさせられることもしばしばだ。
忍耐強いロシアの国民性もあるのかもしれないが、イタリアの方が日本人の感覚には近い気がした。
イタリアと日本は、政治面でも頻繁な内閣の交代を繰り返してきたことで、似ていると指摘されることがある。イタリアでは3月に総選挙があり、再び政界再編が予想されている。
ロシアも3月に大統領選があるが、すでに20年近いプーチン体制の継続が濃厚だ。変化の中にいるのかどうか。レストランの対応と、政治に関連を感じてしまうのはいささか飛躍しすぎだろうか。 (栗田晃)