2018年05月31日

　米西海岸のサンフランシスコとその周辺都市では近年、車上荒らしが増えて問題になっている。特にサンフランシスコでは昨年、急激に増えたため、市警察はパトロールの警察官を増員して対応している。

　同市内では昨年１年間に約３万件が報告されており、前年比２４％増。人口８０数万なので、この数字は非常に大きい。

　市警察の１０の所轄のうち、最も件数が多いのは「サンフランシスコ日本町」を含む地域で、３４％増。フィッシャーマンズワーフなどの観光スポットを含む地域はこれに次ぐ件数で、３５％増。件数はこれらの半分とはいえ、もともと治安の悪い地域は８６％増。驚異的な増加率だ。
　防犯カメラが捉えたいくつかの映像を見ると、ひじなどで窓ガラスを割り、荷物を取り出して逃走。その間ほんの数秒だ。

　在サンフランシスコ日本総領事館は昨年、管轄地域全体で６０件の日本人の被害報告を受けた。これは旅券の盗難を伴う車上荒らしなので、物品だけの盗難で報告されていないケースがもっとあるとみている。

　これから観光シーズン。当地を訪れる際は、ご用心を。　（岡田幹夫）