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ソウル 明かりをつけるな!

2018年11月14日

 話題の低予算日本映画「カメラを止めるな!」が、早くもソウル支局近くの劇場で上映されていると聞き、見に行った。午後8時半すぎの回だったせいか観客は30人ほどだったが、途中、何度も笑い声が上がり、最後には拍手が起きた。

 韓国の観客は笑ったり泣いたり、日本人より反応が大きい。だが、初めて韓国で映画を見た20数年前に比べるとかなり控えめになっている。最近は上映後の拍手もほとんど聞いたことがなかったので、日本人として反応の良さがうれしかった。

 日本より物価が高いと感じることが多い韓国で、映画館は1000円ほど。きれいで設備もいい。ただ1つ不満なのは、エンドロールが流れ始めた途端に館内の明かりがつき、観客が一斉に席を立つことだ。流れる文字を延々と眺めるのは日本人ぐらいとも聞くが、余韻に浸りたいし、おまけ映像への期待もある。

 ただ「カメラ-」は単館系の劇場だったせいかエンドロールが始まっても明かりがつかず、さっさと席を離れたのはカップル1組だけ。久しぶりにゆっくりエンドロールを楽しめた。そしてこの映画、最後まで見て損はなかった。 (境田未緒)