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ソウル 電子決済の落とし穴

2019年01月29日

 一緒に食事をした韓国人の友人が持っていたのは、携帯電話だけ。「財布は?」と聞くと、電話ケースに入れたカードを指さした。

 韓国は電子決済が9割を超えるキャッシュレス社会。市場や小さな商店でもカードで支払いができ、現金を一切持ち歩かない人も多い。困ることはないのだろうかと思っていたら、自分が体験する羽目になった。

 数日後、飲食店で食事を終えて、カードを差し出すと店員が「カードは使えません」。ならば現金でと、財布を見ると1000ウォン(約100円)足りない。電子決済に慣れてしまい、現金を下ろし忘れていた。

 近くにある通信会社の建物で火災があり、通信ケーブルが断線したことが原因だった。周辺地域では、ATMも使えなくなり、警察や政府機関の通信にも障害が発生。病院の診療業務にも影響が出るなど、市民生活は一時まひ状態に陥った。

 足りなかった分はまけてくれて助かったが、垣間見たキャッシュレス社会の落とし穴。またいつ起こるか分からない。万一に備えて財布には必ず多めに現金を入れておくことにする。 (中村彰宏)

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