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ロンドン 身近だった意外な国

2019年02月20日

 英国に来て、それまであまり縁のなかったポーランドが随分身近になった。ロンドンで居を構えた地域にポーランド移民がとても多いからだ。

 豚肉やシチューがおいしいポーランド料理を楽しむようになった。ポーランド文化センターも数駅で着く。そして第二次世界大戦中、ナチス・ドイツが使った暗号の解読はポーランド人数学者が成功に導いたということも、近所の世間話で学んだ。

 2004年にポーランドが欧州連合(EU)に加盟して以来、同国の若者は英国を目指し、英国は優秀な労働力として迎えた。100万人の在英ポーランド人は英国で最多の外国人に。それだけにEU離脱の議論では「反移民」の格好の標的となった。

 ポーランド人との会話で「英国社会は成熟しているから、ひどい差別はないでしょ」と言うと、ひどく首を振られた。「日本人やアジア人には優しくして外国人を分断しているだけ」。大英帝国が得意とした分割統治なのだという。

 2年余のロンドン勤務を終えて、英のEU離脱は日本で見届けることになる。近所のポーランド人たちの行く末を気にかけていきたい。 (阿部伸哉)

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