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モスクワ そろそろ日常に・・・

2019年03月11日

 1月半ば、モスクワのショッピングモールで、BGMに「ジングル・ベル」が流れた。わが家の子どもたちは「もうとっくにクリスマスは終わったのにね」と不思議がった。

 ロシアでは旧暦に基づき、新年を祝う感覚が欧米と異なる。ロシア正教会のクリスマスは1月7日。祝賀ムードはその前後1週間、1日から旧暦の元日にあたる14日まで2週間続く。なので、年明けしばらくは街にツリーは飾ったままだし、クリスマスソングも流れている。

 ちなみにロシアの新年は、「オリビエサラダ」(さいの目に切った野菜や肉をマヨネーズであえたサラダ)を筆頭に定番料理をぎっしりテーブルに並べ、家族で祝うのがおなじみの習慣。最近は休暇を外国で過ごす人も増えてきたが、今年初めに発表されたリゾート開発会社のアンケート結果でも、86%が家族と新年を迎えると答えた。

 ロシアはお祝いが長く続いていいねと支局のスタッフに言うと、「毎日家で飲んで食べてだと疲れてきちゃう。そろそろ日常に戻りたい」とのことだった。休みも慌ただしく過ごしてしまう日本人としてはうらやましく思え、苦笑した。 (栗田晃)