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上海 ホクホク顔の配達員

2019年04月02日

 春節(旧正月)まで1週間を切った1月末、上海支局が入居するビルのエレベーターで聞いた若い男性2人の会話。

 男性1「今月の収入は1万4000元(約22万8000円)を超えたぞ。過去最高額だ!」

 男性2「春節までに1万5000元には届かないだろう」

 男性1「休みに入った仲間の仕事を引き受けるから大丈夫」

 2人はバイク便の制服を着ている。この時期、年末の贈り物や春節用品の配達が急増する。早々に休暇に入った配達員仲間もおり、彼らの分の仕事も回ってくるので忙しさは一層増す。

 配達員の収入は歩合制。引き受ける荷物の数が多いほど実入りは多い。冒頭の男性は「毎日平均で50カ所くらい配達している」と話していた。彼らに「働き方改革」を問えば、間違いなく「1件でも仕事が多くなること」と答えるはずである。

 大忙しの彼らは、電動スクーターで信号無視も平気。最近知り合った女性配達員は勤務中に車と接触、脚を骨折し休職中だった。「学歴がなくても1万元も稼げる仕事なんて他にないのに…」と悔しがっていたが、命が大切なんだか、お金が大切なんだか。 (浅井正智)

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