2019年07月10日
常用している健康食品がなくなりかけたため、職場近くの高級スーパーに探しに行った。米国産プロテイン400グラム478元(約8100円)。日本で買っていた同様の製品に比べて約3倍の高さだが、途切らせるのが嫌で購入を決めた。
レジで順番が回ってきた。財布から100元札5枚を取り出した瞬間、すぐ後ろに並んでいた中年女性が「ちょっと待って」と勢いよく声をかけてきた。「その500元をちょうだい。50元あげるから」。450元で買ってあげるというのだ。
女性は有無を言わせず、私から500元を取り上げると、50元札を突き返して、自分が買う商品と一緒に、代金の支払いを済ませた。こちらとしては、結果的に28元安く品物を手に入れることができ、悪い気はしなかった。
それにしても気になり、レジを出た女性に訳を尋ねた。「店の会員カードがあるから、1割引きで買えるのよ」。女性は健康食品を割引価格の430元で購入し、20元のもうけを手にしたわけだ。「あんたも得したでしょ」。買い物上手の強引な親切に「それはどうも」と言うしかなかった。 (城内康伸)