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ソウル 1次会までの付き合い

2019年09月07日

 韓国で最近よく使われる「119(イルイルグ)」という言葉がある。日本と同じく消防や救急車を呼ぶ番号も119なのだが、それではない。「1次会だけ、1種類の酒で、午後9時まで」。または「1週間前に知らせて、1次会だけ、9時まで」の場合も。会社で飲み会を開くときの決まりを指す言葉だ。

 「酒をよく飲む」というイメージがある韓国だが、時代の流れとともに飲み方も変化している。かつては3次会、4次会も当たり前で、朝方まで飲むことも多かったが、個人の生活を重視する最近の若者は酒の席を敬遠。上司も酒の強要はパワハラになるため遠慮するようになっている。昨年末には、午後9時閉店の飲み屋や昼食時の忘年会が人気だと話題になった。

 酒文化の変化に伴い、韓国のアルコール消費量は減少傾向。確かに韓国人と飲んでもせいぜい2次会までで、日付が変わるまで飲むことは少ない。日本でもよく深酒していた身としては、1次会だけで終わりというのは少し寂しい。「最近の韓国人は本当に酒を飲まなくなったよね」。酒好きの友人と、この話をさかなにグラスを傾けている。

 (中村彰宏)

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