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北京 トマト 意外な「作用」

2019年10月25日

 最近、夜中にハッと目が覚め、動悸(どうき)に加え大量の寝汗に驚いた日が何度かあった。年を取ったせいか、宴席が続いたからか、と深く気にも留めなかったが、昼間でも動悸と目まいが起きるように。少し不安になり、せっかくなら中国医学のお世話になろうと、北京市内の病院に勤務する日本人医師を訪ねた。
 男性医師は中国で15年間学んだベテラン。まず私の両手首で脈を取り始めた。指3本を私の右手首に置き、縦笛を鳴らすように指を動かし続けた。すると主訴に関してではなく、「胃が冷えてますね」とひと言。舌や目を診た上で、おなかを壊していることも言い当てた。医師によると、胃の冷えで陽気が上半身に上がらず、心臓や脳の働きを弱めているという。
 さらに驚いたのは、健康番組で体にいいと耳にし、毎日食べていたトマトが今の私にとって胃を冷やす大敵だったとのこと。医師によると、リコピンの効用は科学的に証明されているが、点で作用するだけで、個々人の体全体にどう影響するかは分からないのだという。
 胃を温め漢方薬を処方されると症状は治まった。人体はなんとも謎だらけだ。 (安藤淳)

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